TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC)の「満点」は、990点。その990点を、2025年12月に取ることができました。

ただ、「全問正解=満点」というわけではありません。

実際、私の正答率は約97%。「満点」と思って聞くと、拍子抜けする結果でした。

なぜこんなことが起こるのか、そして990点でも感じた限界について書きます。

TOEIC990点でも、実際には数問ミスしていた

そもそもテスト中も、全問正解しているという自信はありませんでした。

そのため990点という結果は、ある意味嬉しいサプライズです。

しかし、内訳を見ると思いのほか(990点というスコアから想像されるよりは)、正答率が低かったのです。

【リスニング】
Part 1写真描写問題100%
Part 2応答問題96%
Part 3会話問題97%
Part 4説明文問題97%
【リーディング】
Part 5短答穴埋め問題97%
Part 6長文穴埋め問題97%
Part 7A1つの文書97%
Part 7B複数の文書96%

ほとんどの大問で、1問くらいは間違えていたようです。

なぜ数問ミスでも990点になるのか

TOEICは素点そのままではない

TOEICの公式ページには、以下のような説明があります。

テスト結果は合格・不合格ではなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで表示されます。 このスコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です。

引用:IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)「【公式】テスト結果について|TOEIC Listening & Reading Test」

問題の難易度などによってスコア換算が変わる

つまりは、テストの難易度や、受験者全体の傾向(正答率)と照らし合わせた上で、スコアが決まるようです。

そのときの出題によって、全問正解ではなくとも最高点(990点)を取れることもある。

逆に言えば、全問不正解でも、0点になることはない(必ず10点は取れる)んですね。

990点でも、試験中は普通に迷う

高得点者でも“確信を持てない問題”はある

今回は満点(全問正解)を目指して受験したのですが、試験中に冷や汗をかいた場面もありました。

特に、リーディングではPart 5 短文穴埋め問題の文法問題。

「帰国子女は文法に弱い」、あるあるです。なんとなく感覚でも話せちゃう、書けちゃう人が多いから。そして普段はそれでも困らないから。

残念ながら私自身も例外ではありません。

今回のテストでは、4択→2択までにしか絞れない文法問題に出くわしました。結局2択のうち、どちらを選んだのか、正直覚えていません。完全に勘。運任せです……。

そのため、そもそも全問正解した自信はなかったのですが、結局は全体の正答率が約97%。「Part 5で1問、間違えたかも……」どころの騒ぎではありませんでした(笑)。

リスニングでも聞き逃しは起こる

リスニングセクションも、なかなか「英語力が高い=全問正解」とはいきません。

まず、各設問の音声が流されるのは1度だけ。これが45分間、続くのだから、集中力を保つのも一苦労です。

また、アメリカ英語だけでなくカナダ、イギリス、オーストラリアなど各地のアクセントで話されるのもトリッキーなポイント。

普段、聞き慣れないアクセントだと少しだけ神経を使います。(例えば私はアメリカ育ちなのでアメリカ英語が聞きやすく、逆にオーストラリア英語の時は若干集中レベルを上げる=エネルギーを使います)。

TOEIC990点と「英語力」は、完全には一致しない

TOEICには“試験慣れ”の要素も大きい

以上のように、いわゆる「英語上級者」でもTOEICで全問正解するには、いくつかのハードルを越えなくてはいけません。

長いリスニングで集中力を切らさないことや、文法問題にも対応できること。その他に、日常や仕事ではあまり使わないけど、TOEICでは頻出、というボキャブラリーもある気がします。

英語に自信があるのなら、TOEICのために長時間、勉強する必要はないのも事実。

それでもサンプル問題や予想問題は数回分、目を通し、どんな力が要求されるか知っておくのは重要です。

「満点=英語万能」ではないと感じる理由

今回、私は990点を狙って受験したので、結果を見たときには安堵しました。

ただ、この結果を受けても実は、自分の英語力に自信はありません。

確かに、日常やビジネスシーンで困らない程度の英語力は、証明できたかもしれません。

それでもボキャブラリーの量や、文化的なニュアンスを含んだ読解力は、ネイティブに及ばないと実感するからです。

そもそも、今回も全問正解ではありませんでしたしね。

翻訳や実務では別の力が必要になる

私の本業は翻訳ですが、TOEICで満点が取れるからと言って簡単に翻訳者になれるかと言うと、それも違うと思います。

TOEICは基本的には、「日常やビジネスシーンで正確に情報を受け取れるか」を測るテスト。

実際に翻訳したり、複雑なコミュニケーションを取ったりする際には、

・可能な限り正確であることは大前提で、その上に乗せられたニュアンスまで汲み取る力が求められる。

・アウトプットする力も必要(※アウトプット力の証明が欲しければ、TOEIC Speaking & Writing Testsなどを活用するのも有効)。

私自身、今回のスコアにおごらず、高度で鮮度が高い英語に触れ続けないといけない、と感じています。

990点を目指すなら、「ノーミス」を意識しすぎなくていい

大事なのは安定して高得点を取ること

TOEICで990点を取るには、必ずしも全問正解ではなくとも良い、というお話でした。

ただ、これはその時々のテストの難易度にもよるので、全問正解でないと満点を取れない回もあるかもしれません。

いずれにせよ、990点を目指すなら「全問正解に近い」正答率を安定的に取れること、は必要かと思います。

完璧主義より、集中力と処理精度

一方で、完璧であることに対し過度なプレッシャーを抱く必要はありません。

大事なのは、まずは集中力を切らさないこと。

特にリスニングは集中して耳を傾ける必要があります。予想問題に取り組み問題形式を知る、どの程度集中し続ける必要があるのか体感しておく、といった対策がおすすめです。

リーディングは素早く、自信を持って1問ずつ回答していくこと。見直しの時間が取れれば、ケアレスミスを拾っていくことも大事です。

数問ミスで崩れないメンタルも重要

更に、例えば万一リスニングで聞き逃しがあっても、動揺しないことが重要。

動揺していようが、問題は進んでいくからです。全問正解が全てではない、と割り切って、再度放送に集中しましょう。

リーディングも同様です。自信のない問題に時間を掛け過ぎない。

それより、まずは最後まで解ききってから、見直しの時間で再考する方が「満点」に近づけると思います。

まとめ

以上、「TOEIC990点でも全問正解ではなかった話」でした。

完璧ではなくても、TOEICの「満点」は取れる。

ただし、完璧ではないからこそ、英語と向き合い続けないといけない。

990点取得は英語学習の終わりではなく、「何ができて、何がまだできないか」を示してくれる機会となりました。

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がわら
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資格取得や語学(主に英語)について発信します。 小中学校をアメリカで卒業→高校から日本、東京大学卒業。 機関投資家→退職後、翻訳者として活動中。アラサー。 TOEIC 990点・英検1級・証券アナリスト(退会済み)・簿記3級。